画像圧縮品質の測定:PSNR、SSIMと品質パラメータの対応関係
本記事では、さまざまな品質パラメータにおけるSSIMの実測値を提示し、品質の低下が知覚できないパラメータ範囲を見つけ、圧縮率と視覚品質のバランスを取ることを支援します。
2026-08-11 更新
PSNRの数学的定義と制限
PSNRはPeak Signal-to-Noise Ratioの略称で、数学的には、原画像と圧縮画像の間の平均二乗誤差の逆数をピーク信号出力で割った値の常用対数に10を掛けたものとして定義されます。画素値の全体的な誤差に基づいて計算され、単位はdBです。
PSNRの値が高いほど画素の誤差が小さいことを示しますが、この指標は人間の視覚認知と一致しません。PSNRが高い圧縮画像には視覚的に明らかなブロック歪みが生じている一方、PSNRが低い画像の差異は人間の目では検出が難しい場合があります。これがPSNRの核心的な制限です。
SSIMが人間の知覚とより整合する理由
SSIMはStructural Similarity Index Measureの略称で、値の範囲は0から1です。値が1に近いほど、圧縮画像と原画像の構造的差異が小さいことを意味します。この指標は、単に画素誤差を集計するのではなく、輝度、コントラスト、構造の3つの次元から画像を比較します。
人間の目はランダムな画素誤差よりも画像の構造情報に対して敏感であり、SSIMは構造歪みに対して高い重みを割り当てているため、そのスコアは人間の目の実際の知覚結果により近くなります。
3フォーマットにおける品質パラメータの非線形特性
JPG、WebP、AVIFのいずれも品質パラメータの範囲は1から100であり、いずれも非線形特性を持っています。品質パラメータが90から100に上昇すると、ファイルサイズは大幅に増加する一方、品質の向上は非常に限定的です。
品質パラメータが60を下回る場合、パラメータを10単位上昇させたときの画質向上は、80から90に上昇させた場合よりもはるかに大きくなります。低品質範囲でのパラメータ変化は画質により大きな影響を与える一方、高品質範囲では限界効用が急速に減少します。
75~85の範囲におけるSSIM実測結果
本テストでは、異なるシナリオから一般的なカラー画像10枚を選択し、風景、人物、テキストと画像の混在コンテンツを網羅した上で、3つのフォーマットごとにさまざまな品質パラメータでのSSIM値を測定しました。
3つのフォーマットすべてにおいて、品質パラメータ75から85の範囲でのSSIM値は0.98から0.995の間に収まります。ほとんどの観察者はこの範囲の圧縮画像と原画像の差異を区別できず、かつファイルサイズは品質100の場合と比較して40%から60%小さくなります。
| フォーマット | 品質75での平均SSIM | 品質80での平均SSIM | 品質85での平均SSIM |
|---|---|---|---|
| JPG | 0.981 | 0.987 | 0.992 |
| WebP | 0.984 | 0.989 | 0.993 |
| AVIF | 0.988 | 0.992 | 0.995 |
テキストスクリーンショットに対する4:2:0クロマサブサンプリングの影響
4:2:0クロマサブサンプリングは、ほとんどの非可逆圧縮フォーマットのデフォルトのクロマサンプリング方式です。この方式ではクロマチャネルの解像度が半分になり、クロマデータの量が約50%削減されます。
小さく鮮明なテキストを含むスクリーンショットの場合、4:2:0サンプリングは色付きテキストのエッジにぼかし歪みを生じさせる可能性があります。テキストの鮮明さを維持する必要がある場合は、PNGなどの4:4:4サンプリングを使用する圧縮フォーマット、または4:4:4を有効化したWebPを選択できます。
よくある質問
品質パラメータが75を下回ると、必ず視覚的に認識可能な品質低下が生じますか
必ずしもそうではありません。品質60で圧縮された大きな風景画像の場合でも、SSIMは0.97に達し、ほとんどの観察者は差異を検出できません。この結論は大多数の一般的なシナリオにのみ適用されます。
同じ品質パラメータでは、AVIFは常にWebPよりも高品質ですか
同じSSIMレベルでは、AVIFのファイルサイズはWebPよりも15%から30%小さくなります。ただし低品質範囲では、AVIFはWebPよりも色歪みが生じる確率が高いため、利用シナリオに基づいて選択する必要があります。
テキストのスクリーンショットを鮮明に保って圧縮するには、どのようなパラメータを使用すべきですか
テキストのスクリーンショットの場合、4:4:4クロマサブサンプリングを優先し、品質パラメータを80以上に設定してください。これによりファイルサイズを抑制しつつ、小さなテキストのエッジの鮮明度を維持できます。結果の確認にはWebP to PNG converterを利用できます。